食事というのは人間・動物にとっては本能です。食べ物を食べる時に何かを意識するという事はほとんどありませんよね。
意識していなくても味は判別していますし、傷んでいるモノを味やにおいで判断してこれはヤバいとか自然に回避していると思います。
これ全て本能のなせる業ではないでしょうか?
しかし、糖尿病の改善のためにはこの本能の中に意識を加えた食べ方をしなくてはならなくなります。
ある意味本能を邪魔する行為です(^_^;)
しかし食べ物の食べ方を改善していく事は続けているといずれ習慣化して、それが糖尿病の改善につながる血糖コントロールにもなっていくのです。
糖尿病の改善方法は「これだけすればいい」というものではなく、色々な対処法を並行して進めて行かなくてはなりません。食べ方はその中の重要な要素の一つなので是非とも身に付けて頂きたいところですね。
糖尿病 改善 食べ物 食べ方 具体的方法
ではどのようにすればいいのかという具体的な方法ですが、実は今更説明させて頂かなくても本当は皆さんご存じのはずなのです。
ただ知っていてもそちらに意識を向けていないだけなんですよね。
ここではもう一度意識を向けて頂きたいという願いと、何故そうした方がよいのかなども併せてお話しさせて頂きたいと思います。
全体的に食べ物の量を減らす
糖尿病に対して食べない方がいい食品ではなく、食べる方が体にいいという食べ物も中にはあります。
しかしどんなに体にいいものであっても食べ過ぎは弊害が出るという事。どんなものでもお腹いっぱいに食べては血糖値は急上昇しますので注意が必要です。ここで言う食べ過ぎはカロリー面ももちろんありますが、実質的な量のことです。
基本的にはどんなものを食べる時でも「腹八分目」がベストです。腹八分目が難しければ最初は九分目を目標にしてもいいと思います。要はお腹いっぱいに食べない事なのです。
量を減らすことは正比例ではありませんがカロリーを減らす事にも繋がりますから、まずはいつもよりすこし少なめを目指して見ましょう。
いきなり減らそうとすると無理がありますが、少し減らすことでその量で満腹感が得られるように変化してきます。
自然にその量でも満足できるようになりますよ。時間は必要ですけど。
糖質を減らす
先ほどは全体量のお話でしたが、今度はピンポイントに糖質を減らすことを考えます。
糖質についてはコチラをどうぞ⇒「糖尿病 改善 食べ物」
糖質は血糖値の上昇に直結する食べ物なので、これはもう深く考えずに減らす方向で考えたい第一の要素です。
主なものは炭水化物・穀類で、ご飯や小麦(パンや麺類)・イモ類などが代表的なものになりますし、食べて甘いものもその一つになります。
飲み物もジュースをお茶に置き換えたり、甘い缶コーヒーは飲まずにブラックにするとか工夫することで減らせます。物足りなさは残りますけど・・・。
まず第一に減らしたいのは糖質ですが、コレステロールや血圧なども考えて行かなければならない場合は脂質や塩分も併せて減らせるように検討していきたいところですね。
規則正しく食べる
血糖値はとにかく食べると上がります。
よくお昼の量を減らして夕食をドカッと食べる方がいらっしゃいます。お昼を減らすことでその時の血糖値の上昇は抑えられる可能性はありますが、得てしてお昼の食事を抜いたり減らしたりすると知らず知らずのうちによる食べる量が増えてしまうという事になりかねません。
それでもお意識して普段と同じ量を食べることを意識すれば効果はあるかもわかりませんが、いつもよりも多く食べてしまうと血糖値は急激にしかも高く上がってしまう事が考えられます。
逆にこれは思わしくないという事をカウンセラーさんに言われたことがあります。
お昼を抜くと、なんとなくすごく血糖値にとっていいことをした錯覚に陥ってその分夜食べても大丈夫だろうと勘違いしてしまうのです。
大切なのは血糖値の上昇を抑えることと、血糖値が上昇する回数を抑えることです。そういう意味では間食もNGになります。
例えば間食しなくて一日しっかり3食の場合血糖値は200まで上がるとしましょう。ここで一食の量を減らして180まで血糖値の上昇を抑えたとします。でも間食を合間に3回してしまうとその時に160まで上がるとすると・・・、確かに200までは上がらないかもわかりませんが、上昇の山は6回来ることになりますよね。
それも下がりきる前に食べると平均して高めの状況が続きます。
これでは血糖値は低くてもHba1cは下がらないという事になってしまいますし、そもそも血糖値の高い状態が続くのは全くよくありません。
「血糖値が高い状態は血管を傷つけやすい状態が長く続くという事になり、合併症の危険度も増しますよ」とお医者さんも仰っておられました。
間食、気を付けましょう(^^b
食べる順番を考える
これについては「糖尿病 改善 食事 順番」に書かせて頂いてますのでご参考ください。
よく噛んでゆっくり食べる
だいたいからして糖尿病の人は食べるのが大好きな傾向があります。私がそうだからというわけではありませんが(;^_^A
もう食べる事が楽しみみたいなところありませんか?
そうなるともう食い気に早ってしまって、余りよく噛まずにガツガツと食べるのも糖尿病の方には多い様にお見受けします。特に男性にそういう傾向は強いようですね。
よく噛んでゆっくり食べることの効果は3つあります。
- 満腹感がでるので量を減らす事が出来る
- 消化が良くなる
- 「食べる順番」の効果を上げる事が出来る
1、満腹感が出るので量を減らす事が出来る
本来食べてから満腹と感じるまでにはタイムラグがあります。短時間でたくさん食べると本当は既に満腹になっているのに気がつかず、それ以上食べてしまって「もう食べられない」となってしまうのはそのせい。
ゆっくり食べる事で、本来の満腹のタイミングがわかりますから少なくとも10分目まで行く事は無くなりますし、コントロールがしやすくなるので「量を減らす」という部分に対して有効です。
2、消化が良くなる
消化が良くなると少ない量でも効率よく体のエネルギーに変える事が出来ますよね。
しかも内臓の負担も減らす事が出来ます。全体的な機能の低下も考えられる糖尿病ですから、内臓の負担の軽減は身体の為にマイナスになることはありません。
3、食べる順番の効果を上げることが出系る
野菜類など食物繊維を最初に食べると糖の吸収を繊維質が抑えてくれるという事はお話しさせて頂きました。
しかしイメージしてみてください。
極端な話ですが、キャベツの葉がまるごと1枚胃の中にあって、そこに砂糖水を流し込んだとしましょう。キャベツの葉が砂糖水の糖分を吸収してくれるところがイメージできますでしょうか?
多分ムリだと思います。
しかしキャベツをよく噛んで細かくすることでスポンジのように吸収しやすい状況を作る、これならうまく吸収する所を描く事が出来ると思います。
もう一つは逆です。
よく噛んでスポンジのようになった食物繊維の中に全く噛んでいないご飯を入れたら?繊維質は準備が出来ていても吸収される糖質が大きいままだとこれも吸収しようがありません。
という事は全ての食べ物をよく噛んで吸収しやすく、吸収されやすい状態を作ってあげる事が出来ます。
これはとんでもない相乗効果です!
たったよく噛むという一つの行為でこれだけ糖尿病の改善に貢献してくれる、それもお金は要りません。
ぜひ実践してみてください!
普段飲んでいるコーヒーの置き換えに最適!
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